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気づいたら7年目の8号車のお気持ち表明ブログ

サクらんぼの恋から見た俳優・草川拓弥

運良く10/28開催の「サクらんぼの恋」舞台挨拶に行くことができました。

毎日胃を痛めていたのでほんとに行けて良かった…

映画もバッチリ見ました。

わたしにとってのタクヤさんのお芝居は、1番必死ぶっこいてたせいで4回ほど見た「兄に愛されすぎて困ってます」の美丘千秋がベースでした。

タクヤさん本人が王子様キャラとは掛け離れ、むしろ姫っぽいという中、頑張ってキラキラ王子様を演じてる姿はかわいいというか面白いというか…でした。

そこから「ストリートワイズ・イン・ ワンダーランド」のビクビクしている理系男子、「帰ってきた家売るオンナ」のチャラい不動産屋など、あまりに幅が広すぎてわけわからんwwww状態であり…

でもその中で選ぶとしたらストリートワイズ・イン・ワンダーランドが1番好きでした。

本人と1番掛け離れた役だと思ったけれど、あまりに違和感がなかったので…

タクヤさんは顔で人を落としまくるので、王子様キャラではないにせよまぁまぁ千秋は似ていたかなと。

 

と、前置きが長くなりましたが、それが超特急を好きになって2年強ほどのわたしの中の俳優としての草川拓弥でした。

そこで公開が発表された「サクらんぼの恋」。

予告とか一切見ていなくて(※存在を忘れていた)、後に公開前のインタビューで「AV女優の弟役」などと言っているのを見てん????となりましたが、思っていたのと違いました。

だけど今までで1番その役が好きだなと思いました。

また、俳優としてのタクヤさんの感じ方も変わったなと思います。

まぁなにが言いたいかと言うと

 

みんなわたしの推し見て

 

ということです。

まだ公開されたばかりでネタバレしまくるのもなーと思いましたが、この情熱をぶつけたいので騙ります…

めちゃくちゃネタバレありなのでご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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草川拓弥演じる相馬大地はあんまり出番は多くないです。

メインは則夫と美咲の恋愛なので、邪魔者は要所要所にしか出ません。

ただそのインパクトが半端ない。

ざっくり分けると

 

  1. 初めて出てくるシーン
  2. 美咲の回想
  3. 初めて則夫対峙するシーン
  4. ラスト山場
  5. 出所後の手紙
  6. 出所後の働いてる姿

 

になります。

各々が少ない出演時間にも関わらずとてもインパクトがあり、「こいつやべぇ」と思うシーンばかりでした。

 

1.初めて出てくるシーン

初めて出てくるシーンは則夫が自身の職場のファミレスに美咲がきたあと、家まで送ったあとでした。

美咲が家に帰ると金をせびりに来た大地が待ち構えており、暴れて怒鳴って出ていくシーン。

これだけで大地クソ男だな、というのが一瞬でわかりました。

いきなりドカドカいう音と怒鳴り声がするんです、その怒鳴り声がまんま数々のテレビやラジオで聞いてきたタクヤさんがキレ散らかしてるの声でした…

さすがにちょっと笑ったwwww

そして出てくる無愛想なタクヤさん。

ここはまだタクヤさんだなぁ、という気持ちで見ていました。

 

2.美咲の回想

どうしてAV女優になったかが語られたシーン。

そこで大地は悪いお友達から美咲がAV女優になった話を聞きます。

その悪いお友達が美咲たちの家の窓を割るも、居留守を使う美咲。

「居ねぇじゃねぇか」と戻ってくる悪いお友達たちに言い放つ「知らねぇよAV女なんて」

AV!?!?今AVつった!?!?!?!?スタダコードよりやばいんじゃね!?!?!?!?!?!?!?!?と謎に動揺しました。

その後ヘルメットを被り自分よりも3回りくらいでかい邪悪な顔の悪いお友達のバイクの後ろに乗る華奢でかわいい顔のタクヤさんから滲み出てくる姫みがやばかったです…でもヘルメット被るのかっこいい…

菊地亜美もそのシーンが好きだそうで。

 

3.則夫と初めて対峙するシーン

ここが激ヤバポイント①。

過去の話をしているうちに大地が帰ってきます。

バイクの音に「隠れて」と言う美咲。

しかし間に合わず玄関で初対面です。

「姉ちゃんの彼氏?」と不機嫌そうに聞く大地に胸きゅん、美咲が「友達」と答えたあとの「へぇ…」の笑顔にさらにときめいてるといきなり表情を変え怒鳴りながらの「こいつに友達なんていねぇんだよ!!!!」

めちゃくちゃびっくりしました。

息付く暇もなく、果物ナイフを握り則夫に向ける大地。

庇う美咲。

則夫に窓から帰るよう促す大地。

果物ナイフは持ったままで、帰ろうとする則夫が窓を通ろうとするといきなり則夫に果物ナイフを向け脅し、寸止めで引っ込めてめちゃくちゃ楽しそうに笑う。

こ、こいつ、やべぇやつだ…

そして思いっきり則夫のおしりを蹴っ飛ばす!!!!

ヒィ〜〜〜〜;;;;

このシーンは躊躇いもあったけど宮川大輔に思いっきりこいと言われたので「ケツを思いっきり蹴ってやりました」とのことでした。

この後がまた激ヤバポイント。

則夫が帰ったあと過呼吸になる美咲。

それを見て今まで怒鳴ってたのが嘘かのような優しい甘えたような切ない声で「姉ちゃん、また壊れちゃったの?」「大丈夫」「ごめんね」などと言い、辛そうな、でも優しい顔で美咲をそっと後ろから抱きしめるんです。

DV男が暴力振るったあとにやるやつやんけ…!

てゆーかお前のせいだよ!wwww

その差がすごくてしばらく頭真っ白でした…

わたしの思うタクヤさんは、口が悪いしすぐ叩く蹴る、寝言は物騒、すぐ機嫌悪くなるし怒る、ヤクザかよ…みたいな中に、人を気遣える優しさとか、全く知らないアニソン聞いて泣く繊細さとか、脆さとかもあって、それらが全くバランス取れてない人なんです。

だから誤解を生みがちなのかなと。

その二面性のアンバランスさが大地の心のアンバランスさにマッチして、全く違和感なく見られたのかなと思いました。

考えてみたら美丘千秋もわりとアンバランスな役なんですよね。

 

4.ラスト山場

最後、大地は則夫を庇う美咲を刺し殺します。

今までストリートワイズ・イン・ワンダーランドやBeautiful ChaserのドラマMVなどでナイフを突きつけられたり、殺されたりしてきたタクヤさんが初めて人を殺す役をやったのを見ました。

さすがに息を飲みましたね…

しかもそれが波の音がうるさくて台詞みんなアフレコしたらしく、演じた役のアフレコとはいえこんなんなる!?!?みたいなゾクゾクがありました。

 

5.出所後の手紙

その後大地は出頭しますが、刑期を終え、無事に出所しました。

大地宛に受け取り拒否をされながらも手紙を書き続けた則夫のところに、大地から手紙が届きます。

そこでは美咲を刺した当時の話が書かれていました。

則夫と楽しそうにし、子どもの頃のような笑顔の美咲を見た大地の泣き顔がしばらく映ります。

たしか台詞とか特になかったはず…「僕は…」で止まってたかな。

おそらくそこで則夫を本気で殺そうと思ったんだと思います。

大地は根っから悪い人間ではもちろんなくて、いきなり両親を事故で亡くした孤独、自分のためにAV女優になった姉への引け目、肘を壊し大好きだった野球を続けられない悔しさ、AV女優になったことを姉から直接ではなく友達からきいたショック、素直に姉に甘えられない、世間の目も多少はきになるなど、いろんな感情を抱えているんだなと思います。

そんな中で自分とずっと閉じこもっていた美咲が知らない場所で知らない人とこうなる前みたいな無邪気な笑顔で笑っているわけです。

その笑顔を作るのが自分ではないという則夫への嫉妬もあるし、自分と一緒に閉じこもっていた美咲が先に殻を破って「好きな人と結ばれる」という幸せを手に入れたことへの嫉妬もあるだろうし、久しぶりに幸せそうな姉を見られて嬉しいという気持ちもあるだろうし、ふつうではない自分たちを認めざるを得ない恐怖もあるだろうし…

驚きなのがそのシーンを1番最初に撮影した、ということですね…

わたしたちは映画を見ていく中で大地のなんとなくの人となりや美咲と大地の関係性や複雑な家庭環境などなどを知った上で見たので大地の気持ちを推察できるわけじゃないですか。

台本とかリハとかもあるだろうけど、大地を演じてきた最終的な、ではなくて1番最初にそこまで想像できる涙を流せるっては????なんで????どういうこと????って感じでした…

でもタクヤさんてやたらもらい泣きもするし愛してるばんざーいを背景を全く知らずに聴いて泣くくらいに感受性がすごい豊かで、超特急の内外での差や媒体での差、ひいては特典会での差を見ても、人のことよく見てて考えられるような人なんですよね。

そんな人だからきっと大地の内面も読み取れたのかなって…

今まで兄こまやきまぐれ男子なんかを見てると、タクヤさんは言葉で役柄を表現するのが得意だなと思っていましたが、言葉のない表現で大地の内面が伝わる演技もできるんだ…ってふつうに驚きました。

1番好きな俳優でもあるジャニーズの担当、藤井流星に落ちたきっかけもお芝居で、本人とは掛け離れた地味オタクキャラを細かい仕草や劇中の曲のダンスにまで「この役ならこう動きそう」と思えるようなお芝居をしていたことでした。

タクヤさんはそれとは真逆だなぁと思っていましたが、ここで覆されましたね…

でも元々モデルとしてのタクヤさんが好きで、その理由が服や髪型や表情1つで全く別人みたいに見えるから、タクヤさんが服を着ているんじゃなくてタクヤさんが服に合わせてるみたいな…(難しい)

そこから考えたら言葉じゃない演技は元から得意で、それを生かしきれるような役がなかっただけなのかもしれないなとも思います。

 

6.出所後の働いてる姿

これはまぁお芝居関係なく、出所後のシーンで茶髪センター分けの髪型が黒髪分け目なし(ヘルメットしてたから分け目はアレですが)になってて、そういや冬辺りいきなり黒髪マッシュにしたな…と思い出して仕事の軌跡を感じでときめきましたw

 

 

 

以上がわたしがサクらんぼの恋から見た俳優・草川拓弥の演技の魅力でした。

初めてこの役はタクヤさんにしかできないな、と思った映画で嬉しかったです。

多分わたしがタクヤ推しでタクヤさんをなんとなくこういう人、って思ってるからここまでマッチして見えるんだろうなとは思います。

でも見た目の雰囲気とかも凛々しさやふとした瞬間の儚さを併せ持っていると思うので、こういう二面性がある役だとか、複雑な役だとか、まぁ言ってしまえばメンヘラじみた役だとかをまたやって欲しいなと思いました。

タクヤさん自身も好きな役って言ってたし。

でもサイコパスをやりたいって兄こまの時に言ってたけど、大地はサイコパスじゃないんだよな…メンヘラなんだよな…

サイコパス役はできるかなぁ、役に入り込んでタクヤさん自身がダメになりそう、繊細なタクヤさんにはただただ猟奇的な役って難しい気がします。

理由があってサイコパスっぽくなったとかならアレですが…理由のあるサイコパスってメンヘラだよなでも。

やっぱタクヤさんは癖のある脇役がぴったりだと思いましたが、いつかは主演…とも思ってしまう…

そして清純路線な超特急のイメージを壊していってほしいです、多分どんな役もできるじゃんライブとか見てると、でも超特急よく知らない人からしたらわかんないだろうから…

タカシが無愛想だけど優しいイケメンみたいな役が定着しつつあるし、そういう正統派路線はタカシに任せて危うい役も演じていただきたいです。

またタクヤさんの俳優としての実力が生かされる演技のお仕事がきますように…今のとこ決まってる次回が家売るオンナの鍵村さんだけど前回とはまた違う姿も見られたらいいな。